いますぐ観たい! Netflixのおすすめ映画64選【2026年最新】

『ゴジラ-1.0/C』から『私はフランケルダ』、『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』など。いまNetflixで観るべき映画を紹介しよう。
『私はフランケルダ』より。
『私はフランケルダ』より。Photograph: Courtesy of Netflix

Netflixでいま視聴可能な映画のなかから、US版『WIRED』編集部が最新のおすすめ作品を集めた。もし、映画ではなくドラマシリーズを観たい気分であれば、Netflixのおすすめドラマのリストもチェックしてみてほしい。さらに多くの映画を探したい場合は、Amazon PrimeAppleTV+Disney+のおすすめ映画のガイドもある。


『私はフランケルダ』

メキシコ初の長編ストップモーション・アニメーション『私はフランケルダ』は、1800年代後半のメキシコを舞台に、幻想と怪奇を愛する作家志望の少女フランシスカの冒険を描くファンタジー作品。羽の生えたエルネヴァル王子によって怪物たちの世界「トプス・テレントゥス」へと導かれたフランシスカは、住人たちが生きる糧とする恐怖の物語を紡ぐ、新たな悪夢作家になる役目を託される。だが、その座にはすでに権力欲に取りつかれた悪魔蜘蛛のプロクステスが就いていた。自らの地位を奪われることを、彼は決して受け入れようとはしない。

緻密に作り込まれた魔法の世界と圧倒的な映像美を誇る本作は、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』『パンズ・ラビリンス』『不思議の国のアリス』を掛け合わせたような、ダークで魅惑的なファンタジーだ。


『ゴジラ-1.0/C』

象徴的な怪獣ゴジラを中心に据えながらも、『ゴジラ-1.0』は人間ドラマに深く根ざした作品だ。

主人公は、特攻隊の生き残りである敷島浩一と、東京大空襲を生き延びた大石典子。身寄りのない赤ん坊を育てることになった2人は、仮初めの家族として復興への一歩を踏み出そうとする。しかしその矢先、放射線を浴びたゴジラが街に襲来し、新たな混乱に見舞われる。

山崎貴監督が日本を代表する怪獣を新たに描いた本作は、第96回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞し、ゴジラ映画として初のアカデミー賞受賞作となった。しかし、本作は単なるスペクタクル作品にとどまらない。戦後をどう生きるのか、そして敗戦によって残された課題と日本がどう向き合うのかを鋭く問いかける作品でもある。


『ルイ・セロー: "マノスフィア"の深層にあるもの』

英国のドキュメンタリー作家ルイ・セローは、あえて語らず、被写体に自らの姿をさらけ出させるタイミングを熟知している。その手法は常に見事だが、最新作ではとりわけ鋭く機能する。題材は、「本物の男らしさ」を説くと称して有害な助言をばらまく、自称“アルファ”たちのオンライン文化圏「マノスフィア」だ。

この緩やかに結びついた運動の主要人物たちに話を聞くなかで、セローの穏やかな語り口は、彼ら自身に語らせる余地を与え、その結果、驚くほど露骨な女性蔑視や過激な思想があぶり出されていく。さらに憂鬱なのは、多くの場合、その誇張された男性性が単なるビジネス──つまり“演出された詐欺まがいの商売”に過ぎないという事実と、利益のために他者へ与える害をいかに正当化しているかが、静かに浮かび上がる点だ。気が滅入るが、目を離せない。


『Rip/リップ』

マイアミ警察の麻薬捜査班が家宅捜索の最中、壁の中から「2000万ドル」という巨額の隠し金を発見する。規則では、その場で現金を数えることになっている。だが、これほどの大金を前にして、果たして誰を信用できるのか──。それが、この陰鬱な犯罪ドラマのシンプルな導入だ。

監督・脚本を務めたジョー・カーナハンは、警察内部の腐敗、強盗映画さながらに極限まで高まったリスク、そして爆発的なアクションを巧みに織り交ぜ、事態が必然的に混沌へと向かっていく過程を鮮やかに描き出す。ダブル主演を務めるマット・デイモンとベン・アフレックの“化学反応”も、本作の大きな見どころだ。


『 トロール2』

「ノルウェー怪獣映画」がジャンルとして成立すると予想していた人はいなかっただろう。しかし、ロアール・ユートハウグ監督による、2022年の『トロール』の続編となる本作『トロール2』は、このジャンルの存在意義をしっかり証明してみせる。

暴走するトロールを退治してから数年後、古生物学者ノラは、人里離れて研究に没頭していた。だが、政府が極秘に監禁している冬眠中の「メガトロール」について助言を求めてきたことで、彼女は再び表舞台に引き戻される。

前作よりもさらに「バカバカしいけれど楽しい」領域へと踏み込んだ本作だが、つくり手たちは、自分たちの映画が観客に何を提供すべきかをよく理解しているようだ。巨大な岩の怪物同士が、ただ岩をぶつけ合う──それだけだ。深く考えずに観れば、実に痛快な一本である。


『トロール』

監督ロアール・ユートハウグの母国、ノルウェーを舞台にした愉快な巨大モンスター映画 。掘削作業によって目覚めた巨大トロールがオスロに向かって歩んでいく。東京やニューヨークではなく、ノルウェーが舞台となることで、これまでとは異なる独特な雰囲気が生まれている。怪獣映画ファンにはおなじみのストーリーだが、北欧特有の背景と、トロールが迫ってくる危機が美しい風景に溶け込むことで、驚くほどユニークなひねりが加わっている。浅いパロディに陥りがちな題材であるが、監督は真摯に物語を届けており、怪獣映画ジャンルそのものに対して新鮮なアプローチを示している。


『ハウス・オブ・ダイナマイト』

一発の大陸間弾道ミサイルが突然、米国に向けて飛来していると分かったら? 誰もが政府や軍が事態を完全に掌握していることを願うだろう。少なくとも、誰が、どこから発射し、どう迎撃するのかは把握しているはずだと信じたい。だが『ハウス・オブ・ダイナマイト』が描くのは、それがまったく出所不明であることの恐ろしさ、そして核戦争からわたしたちを守るはずのシステムが、実はまったく役に立たないかもしれないという現実だ。

イドリス・エルバ、レベッカ・ファーガソン、トレイシー・レッツ、アンソニー・ラモスら豪華キャストを揃え、正体不明のミサイルが探知されてからの悪夢を、3つの異なる視点から描く。気の弱い人には到底おすすめできない、容赦ない政治スリラーである。


『クロース』

2019年にNetflixで配信され、BAFTA賞とアニー賞を受賞したこのアニメーションの傑作は、いまなおNetflix最高のクリスマス映画として君臨している。甘やかされて育ったジェスパーは、郵政長官である父親から、人里離れた町スミーアズバーグに新しい郵便局を設立するよう命じられる。しかしその町は、ふたつの氏族が長年争い続けており、住民同士が交わすのは冷たい睨み合いだけ。手紙など誰も出さない、絶望的な状況だった。

そんななか、ジェスパーは長年おもちゃを彫り続けてきた無愛想な森の男、クロースと出会う。町をひとつにまとめ、やがて「ある伝統」を生み出せるかもしれない方法を思いつく。

サンタクロースの起源を描くクリスマス映画は、たいてい甘ったるい感傷に流れがちだが、『クロース』は少し違う。不幸な出来事の連続を思わせる薄暗く荒れ果てた舞台設定や、威圧感のある風貌の“贈り物おじさん”という描写など、ややダークな味付けが施されている。それでも十分すぎるほどの温かさと、少し大人びたトーンを併せもつこの物語は、まるで奇跡のような現代のクリスマス・ファンタジーだ。


『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』

ライアン・ジョンソン脚本・監督による『ナイブズ・アウト』シリーズ第3作『ウェイク・アップ・デッドマン』では、名探偵ブノワ・ブランが、これまで以上に不可解で陰影の濃い事件に挑む。田舎町を舞台に、宗教や共同体の内側に潜む緊張と秘密が、ひとつの死をきっかけに露わになっていく。

前の2作と比べて、よりダークで重厚なトーンをまといながらも、シリーズ特有の皮肉とユーモアは健在だ。『ウェイク・アップ・デッドマン』は、ダニエル・クレイグ演じるブノワ・ブランというキャラクターの魅力をあらためて際立たせると同時に、『ナイブズ・アウト』シリーズの幅と奥行きを示す作品となっている。


『ナイブズ・アウト: グラス・オニオン』

ダニエル・クレイグ演じる名探偵ブノワ・ブランが帰ってきた。今回の舞台は、ギリシャの孤島に建てられた超富豪の豪邸。招待されたのは、彼の「親しい」友人たち。そして催されるのは、殺人ミステリー・パーティ……のはずが、現実の殺人事件へと発展していく。皮肉とユーモアに満ちたセリフ回し、ひねりの効いたプロット、そして豪華キャストの競演が光る傑作ミステリー。前作未見でも楽しめるが、ファンにはブランのさらなる魅力が堪能できる続編となっている。


『フランケンシュタイン』

ギレルモ・デル・トロが長年温めてきた、メアリー・シェリーの古典の映画化『フランケンシュタイン』がついに登場した。物語は誰もが知る通りだ。傲慢で狂気じみたヴィクター・フランケンシュタイン(オスカー・アイザック)は「死」を克服しようとするが、彼が生み出した怪物(ジェイコブ・エロルディ)命を吹き込んだことで、自らの破滅の種をまくことになる。

デル・トロの描く世界は、息をのむほど贅沢な美術と衣装デザインに彩られる。さらに、ヴィクターの冷酷な父を演じるチャールズ・ダンス、そしてヴィクターの動機にねじれた視点を加える2役を演じるミア・ゴスによって、かつてないほど鮮烈に命を吹き込まれている。これは間違いなく、デル・トロの最高傑作のひとつだ(※ギレルモ・デル・トロのインタビューはこちら)。


『The Twits -アッホ夫婦』

口げんかをする夫婦はいるが、アッホ夫婦は互いを心の底から憎み合っている。ただ、ふたりが一緒にいる理由は、自分たちのねじれたテーマパーク「アッホランド」を現実のものにするためだけのようだ。だが、その計画が大失敗に終わると、孤児のビーシャとバブジー、そして不思議な力を持つマグルワンプ一家が、悪党夫婦を倒すために立ち上がることになる。

『シュガー・ラッシュ:オンライン』の監督フィル・ジョンストンによるロアルド・ダール原作のダークな児童物語の新解釈は、原作とはまったく異なる世界観を描きつつ、問題視されていた要素を巧みにとり除いている。下品な笑いも多いが、意外にも、さりげなく政治的な要素を含む内容に仕上がっている。子ども向けの作品でありながら、大人も楽しめるほどのウィットが光る一本だ。


『カマキリ』

『キル・ボクスン』と同じ世界を舞台にした韓国アクション超大作。物語の焦点は、殺し屋イ・ハヌル(イム・シワン)──通称「カマキリ」──に移る。休暇から戻った彼を待っていたのは、混乱に陥った暗殺の世界だった。闇の組織「MK ENT」が崩壊し、これまで業界を支配してた“掟”を守る者もいなくなり、権力の空白が生まれる。秩序をとり戻そうと動き出すカマキリだが、仲間であり、ライバルであり、そしてもしかすると恋の相手かもしれないシン・ジェイ(パク・ギュヨン)との複雑な関係が、事態をさらに混乱へと導いていく。

『キル・ボクスン』よりも軽やかなトーンで、アクションよりコメディ要素を強めた本作だが、卓越した格闘シーンと主演ふたりの火花散るようなケミストリーが際立ち、スピンオフとして確かな存在感を放っている。


『超かぐや姫!』

17歳の高校生・彩葉(いろは)の人生は、淡く光る電柱の中から赤ちゃんを発見したときから決定的に変わる。赤ちゃんは驚くほどの速さで成長し、「かぐや」と名付けられた若い女性へと姿を変えていく。その過程で彩葉は「竹取物語」との類似に気づくことになる。

しかし、この物語のかぐやは与えられた運命に従うのではなく、自らの物語を書こうとする。「ツクヨミ」と呼ばれる仮想空間へと引き込まれた彩葉とかぐやは、配信者として人々の心をつかむために競い合い、かぐやが「故郷」へと強制的に連れ戻されるのを阻止しようとする。神話と現実、生身の人間とデジタル空間が交錯する、奔放で刺激的なサイバースペースの冒険譚だ。


『DEVO/ディーヴォ』

DEVOはEnergy Dome(エナジー・ドーム)の帽子を被った変人の集まり以上の存在だった。このバンドは、ニュー・ウェイヴ・ミュージックの先駆者であり、ミュージック・ビデオという概念を事実上発明し、上流社会をパニックに陥れながらも、それらすべてを形にしていった。ドキュメンタリー作品の名手であるクリス・スミスが監督を務めるこの洞察に満ちた映画は、1970年のケント州立大学での銃撃事件後の結成から、史上最も露骨に政治的なロックグループのひとつになるまでのバンドの軌跡を描いている。退化に対する彼らの論評が、しばしばリスナーに理解されなかったにもかかわらず。


『リトルデビル』

ゲイリー・ブルーム(アダム・スコット)がサマンサ(エヴァンジェリン・リリー)と結婚すると、彼は彼女の5歳の息子ルーカス(オーウェン・アトラス)の継父となる。どんな家族にとってもさまざまな調整が必要になる状況だが、その子どもが悪魔の息子となると、さらに困難になる。人々が死に始め、天気が終末の可能性を秘めた曇り空になり始めると、ゲイリーは新しい継息子をただ殺さなければならなくなるかもしれないのだが、それは彼の母親は喜ばないだろう。カルト・ホラー・コメディー『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』のイーライ・クレイグが脚本・監督を務めている。


『木曜殺人クラブ』

絵画のように美しい退職者コミュニティのクーパーズ・チェイスで、「木曜殺人クラブ」のメンバーは毎週集まり、未解決事件についての理論を共有している。元組合指導者のロン(ピアース・ブロスナン)、元精神科医のイブラヒム(ベン・キングスレー)、元看護師のジョイス(セリア・イムリー)、そして事実上のリーダーである元MI6職員のエリザベス(ヘレン・ミレン)の4人は当初、陰鬱な楽しみとゲームのために集っていたのだが、クーパーズ・チェイスのオーナーのひとりが、コミュニティを再開発する計画に反対した先で殺害されると状況は一変し、やがて4人全員が容疑者となってしまう。リチャード・オスマンの小説シリーズを原作とし、英国とアイルランドの名優たちを揃えた、とても魅力的な作品だ。


『ザイアム: バトル・イン・ホスピタル』

『ザイアム: バトル・イン・ホスピタル』について推薦できるポイントは多いが、簡単にいうならこういう物語だ。ムエタイ対ゾンビ。気候危機が氷山を溶かしたディストピア的な未来を舞台に、元プロ格闘家のシン(マーク・プリン・スパラット)は恋人のリン(ヌタニチャ・ドゥンワッタナワニッチ)との再会ために必死だ。彼女は故郷のチエンダオで医師をしている。怪しいVSコーポレーションによるゾンビの大発生が始まると、すぐにシンは貪欲な群れをパンチ、キック、エルボーで攻撃し、感染封じ込めのために病院が爆破される前に、リンと若い患者を病院から避難させようとする!B級かもしれないが、実にスリリングな時間を提供してくれる。


『ブリック』

ゲーム開発者ティムとオリヴィアのアパートが、一夜にして謎の“突破不可能な壁”に囲まれてしまう。壁や天井を破壊しながら脱出を目指すが……。カルト的人気作『キューブ』を彷彿とさせる、ドイツ語のSFスリラー。チープさもあるが満足感のあるエンタメ作品。


『ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない!』

長編作品としては20年ぶりに、ウォレスとグルミットが帰ってきた。かつての名作『ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ!』で悪事を働いたペンギン、"フェザー・マッグロウが再登場。ウォレスの“簡単にハッキング可能な”「ノーボット」の存在を知った彼は、復讐計画を立てる。それが原因で、ウォレスとグルミットの友情にも亀裂が入ることに…。チャーミングでひたすら愉快なストップモーションアニメ。


『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』

3人組ガールズグループ「HUNTR / X」は世界的な人気を誇るだけでなく、実は地球を悪魔から守る“秘密の戦士”でもある。古代の邪悪な存在を永久封印しようとしていた彼女たちだが、リーダーのルミは仲間のミラとゾーイに秘密を抱えており、それがチームを危機に晒す。一方、最大の敵となるのは、悪魔的イケメン・ジヌ率いるボーイズグループ。パステルカラーの世界観、モンスター退治、そしてKポップの魅力満載の楽曲。子どもから家族まで楽しめる、夏にぴったりのアニメ映画。


『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2』

アイスホッケー選手として挫折しながらも、ゴルフ界で栄光を掴んだあの日から30年。ハッピー・ギルモア(アダム・サンドラー)は、再びどん底の人生に逆戻りしていた。妻を奇妙なゴルフ事故で亡くし、いまでは5人の子どもを育てるシングルファーザーである彼は、才能あるダンサーの娘をパリのバレエ学校に通わせるため、必死で資金を工面しようとしていた。そのれ可能にする唯一の方法は、再びゴルフの世界に舞い戻ることだった。

立ちはだかるのは、かつてのライバルたち、そしてゴルフを最悪のかたちで改革しようとする悪徳CEO。前作へのオマージュも満載で、懐かしいキャストや90年代のサンドラー節全開の下品ギャグも健在。『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル2』は、サンドラーが再び好プレーを見せる、爆笑必至のスポーツ・コメディだ。


『いつかはマイ・ベイビー』

アリ・ウォンとランドール・パークが脚本・主演を務めるこのロマンティック・コメディは、幼なじみの2人がティーン時代のある悲しい一夜をきっかけに人生がすれ違っていく物語。ウォン演じるサーシャ・トランは、スーパースターシェフとして成功するも、私生活は崩壊寸前。一方のマーカス(パーク)は、地元のバーと父の空調会社にとどまり続けている。運命とキアヌ・リーブスの奇妙なカメオが、2人を再び引き合わせる。アジア系アメリカ人をハリウッドのステレオタイプから解放する、心温まるラブコメ。


『ティエンポス: 私たちの時空』

1966年、物理学者夫婦ノラとヘクターは、メキシコの大学で対等なパートナーとして研究活動をしていた。しかし周囲はノラをただの助手としか見ていない。そんな中、ふたりはタイムトラベルの秘密を解き明かし、2025年へワープしてしまう。そして元の時代へ戻れなくなる。未来の進歩に驚く2人だったが、ノラはかつての教え子と再会し喜ぶ一方、ヘクターは過去の栄光に執着し始める。ロマコメ寄りのこの作品は、甘く切ないタイムトラベル物語。


『あの星に君がいる』

ナニョンは、亡き母と同じ宇宙飛行士になる夢を追って火星を目指している。一方、ジェイはミュージシャン志望の青年。韓国の監督ハン・ジウォンによるこのアニメ映画では、音楽を通じて2人は運命的に出会う。2051年のソウルを描いた近未来的映像や、宇宙探査の幻想的シーンは圧巻だが、真の魅力は2人の静かで深い交流にある。まさに芸術的な作品。


『新幹線大爆破』

新幹線の車掌である高市(草彅剛)。その日は、新青森から東京へと向かう「はやぶさ60号」で通常の仕事をするはずだったが、列車内に爆弾が仕掛けられているとのテロリストの予告で事態は一変する。その爆弾は、列車の速度が時速100キロ以下になると爆発するという。当局が犯人の特定と乗客の救出に奔走するなか、高市は乗客全員を守るべく、命を懸けることを強いられる。

え? それって日本版『スピード』じゃないかって? いやいや、『スピード』こそ、1975年の『新幹線大爆破』にインスパイアされたものなのだ。そして本作は、75年版『新幹線大爆破』のリメイクと続編、両方の要素を持つ現代版リブートである。文字通り“爆発的”なアクションと風刺がを効いた本作は、圧倒的に楽しめる。


『メアリと魔女の花』

メアリ・スミスは、イギリスの田舎にある大おばの屋敷に引っ越してくるが、日々は退屈そのもの。そんなある日、7年に一度しか咲かないという、魔女たちにとって貴重な魔力を秘めた花を見つけたことから、彼女の運命は一変する。

気がつけばメアリは、雲の上に隠された魔女の学校「エンドア大学」へと運ばれていた。奇想天外な教師たちに温かく迎えられるが、その裏には恐ろしい秘密と、学院長マダム・マンブルチュークの野望が隠されていた。メアリーの唯一の友だち、ピーターの身にも危険が迫る。本作は、メアリー・スチュアートの小説を原作に、『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の米林宏昌監督が手がけた長編アニメーション作品。家族で楽しめる冒険物語であり、大人が引き込まれる深みもある。


『2人のローマ教皇』

一見すると『2人のローマ教皇』は、年老いたふたりの男性が、ただ会話を続けるだけの映画だ。しかし、ジョナサン・プライスとアンソニー・ホプキンスによる圧倒的な演技、そしてアンソニー・マッカーテンの素晴らしい脚本が、この地味な前提を完全に覆している。

実際の出来事に着想した物語だ。ベルゴリオ枢機卿(後の教皇フランシスコ)は、教皇ベネディクト16世に、自身の辞任を受け入れるよう説得しようとする。ふたりは全く異なる立ち位置にいる人物だ。ベネディクトは伝統を守り抜こうとする強硬な保守派であるのに対し、ベルゴリオは教会の権威を侵食する危険なリベラリストと見られている。対話を通じて、揺れるカトリック教会の未来が浮き彫りにされる。もし映画『教皇選挙』を観たなら、こちらの作品もおすすめだ。


『舞台の裏側: ストレンジャー・シングス 始まりの影』

「ストレンジャー・シングス」のシーズン間の待ち時間が長すぎると思っている? ウエスト・エンドの舞台「Stranger Things: The First Shadow 」(原題)の制作過程を追ったこのドキュメンタリーが、その穴を埋める一助になるかもしれない。「ストレンジャー・シングス」の前日譚であるこの物語は1959年に設定され、ホーキンスで不可思議な現象が起きるようになった背景を探っている。プロデューサーであるソニア・フリードマンと演出のスティーブン・ダルドリーらは、ダファー兄弟と協力しながら、シリーズの世界観を舞台上につくり上げていく。


『屋根裏のラジャー』

A・F・ハロルドの原作小説をもとにした『屋根裏のラジャー』は、少女アマンダと、彼女の想像力から生まれた親友ラドガーとの冒険を描く物語。ふたりは数えきれないほどの冒険を共にするが、アマンダが成長するにつれて、ラドガーも「イマジナリ(想像上の存在)」としての運命──つまり、人間に忘れ去られて消えていく運命──に直面することになる。監督は『メアリと魔女の花』の百瀬義行、制作はスタジオポノック。この作品は、想像力と友情の力を讃える、圧巻のアニメ映画だ。


『鬼才之道 ~冥界タレント協会』

死後の世界では、生者を恐怖で支配することが経済活動となる。そうであるならば、死とはまさに資本主義的な地獄に他ならない。『鬼才之道 ~冥界タレント協会』は、そんな皮肉に満ちた世界観を描く、台湾発のホラーコメディである。幽霊界の頂点に君臨するキャサリン(サンドリーナ・ピンナ)と、かつての弟子であるジェシカ(イレブン・ヤオ)は、死後の世界で名声を勝ち取るため、次々と新たな「恐怖の演出法」を生み出していく。一方、新人幽霊のルーキー(ワン・ジン)は、死者としての役割を果たせなければ存在そのものが消滅するという現実を知り、恐怖を与える術を必死に模索していく。

本作は、社会の構造や価値観を痛烈に風刺する、鋭い視点を持ったオカルト・コメディである。ジョン・スー(徐漢強)監督・脚本によるこの台湾映画は、まるで『ビートルジュース』に真正面から挑むかのような、エネルギーと挑発に満ちた快作に仕上がっている。


『オールド・ガード』

Netflixオリジナル映画『オールド・ガード』は、グレッグ・ルッカとレアンドロ・フェルナンデスによるコミックを原作とし、配信開始直後に記録的なヒットを飛ばした作品である。待望の続編も2025年7月に登場した。

本作の見どころは、何と言っても迫力満点のアクションシーン。セロンと、新メンバーとして登場するキキ・レインが、打ち合い殴り合いを全力で楽しんでいる様子が伝わってくる。ストーリーに斬新さはないかもしれないが、『オールド・ガード』は“約束されたもの”をしっかりと届けてくれる、骨太のアクション映画だ。


『オールド・ガード2』

第1作から早くも5年。不死身の傭兵たちが再び登場する本作では、シャーリーズ・セロン演じるアンディの過去が掘り下げられ、物語は彼女の元恋人クィン(ヴェロニカ・ンゴー)との何世紀にもわたる因縁へと発展する。新たに加わったナイル(キキ・レイン)は、ディスコード(ユマ・サーマン)と対峙する。サーマンは悪役を心から楽しんでいる様子が伝わってくる。前作ほどの興奮や完成度には届かない場面もあるが、それでも、セロンのアクション俳優としての地位を確固たるものにする、見応えのある作品となっている。


『プランクトン ザ・ムービー』

『スポンジ・ボブ』の新しいスピンオフ映画では、悪の支配者を目指すプランクトンが主役になるはずだったが、その座はすぐに彼のロボット妻カレンに奪われることになる。カレンは自身で世界征服計画を実行し始め、プランクトンはスポンジ・ボブと手を組むことになる。彼が直面するのは、カーニバーガーのレシピを盗むいつもの悪巧みではなく、さらに難しい挑戦だ。『スポンジ・ボブ』の映画シリーズには当たり外れがあるが、今回は複数のアニメーションスタイルや実写シーンを駆使し、家族向けでありながらも大人のファンにも楽しめるユーモアが盛り込まれている。非常に魅力的で、幅広い年齢層のファンに楽しんでもらえる作品だ。


『オクジャ』

アカデミー賞を受賞し、ハリウッドで名を馳せたポン・ジュノ監督は、怪物的で奇妙な物語にも挑戦していた。遺伝子工学と動物搾取に関するこの物語は、2006年の『ザ・ホスト』以来、監督が手がけたこのジャンルの頂点を示すかもしれない。物語は、韓国の田舎で「スーパーピッグ」を育てた若いミジャが、アメリカの企業ミランドがそのピッグを取り戻しに来ることを知り、深い悲しみに暮れるところから始まる。彼女は、動物解放団体の活動家たちと共に、ニューヨークにあるミランド本社に向かい、愛する動物を救おうと必死に奮闘する。この映画は、ブラックユーモアを交えながら、動物搾取や環境保護といったテーマを啓蒙的になり過ぎずに描き出している。ポン・ジュノ監督ならではのユニークな視点で、深刻な問題に対する鋭い批判を織り交ぜつつ、観客に考えさせる作品となっている。